2024年 11月

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海外農業

愛農高校における海外農業実習の歴史 直木 葉造

愛農学園農業高校で約四半世紀にわたり実施されたスイス・ノルウェー海外農業実習の歴史を振り返る報告書です。 この海外実習は、スイス・東アジアミッションやノルウェー・ルーテル伝道団など外部の協力により、1期生(スイス)および7期生(ノルウェー)から始まりました。24期生を最後に終了するまでに、卒業生約620名のうち105名(スイス60名、ノルウェー45名)が参加し、愛農教育において重要な役割を果たしました。 報告では、100名を超える生徒を受け入れた両国の農家への深い感謝が述べられています。当時の研修生たちは、愛農高校の農業教育の大きな糧を得ており、卒業後も現地農家との交流を続ける人が多く、海外交流の復活を望む声が上がっています。筆者は、まず学校間交流から再開し、将来的に農家実習を新たな形で復活させることを展望しています。

愛農運動史

小谷純一と良心

小谷純一は、キリスト教信仰において**「良心」を最も重視し、神の声を聞く受信機として人間に備わったものだと説きました。愛農学園農業高校の建学の精神では、「神を忘れた良心は麻痺する」と警告し、その覚醒**を教育目標としています。 小谷は「聖霊」誌上で、良心を「神のみ姿をうつす鏡」と呼びましたが、人間の良心は罪によって汚れ麻痺しているため、そのままでは神を見ることができないと指摘しました。カントの言う実践理性にも言及しつつ、努力や修養による良心の清浄化を否定。キリスト・イエスの十字架を信じ仰ぐことでのみ、良心の汚れは洗い清められ、**「世の光、地の塩」**たる真実な良心に甦ると強調しました。 彼は、聖書を通じてキリストの人格とみ言葉に触れることこそが、眠れる良心を目覚めさせる道であると教えました。

愛農運動史

ウォン・ギョンソン<元敬善>(1914-2012)さん

「韓国有機農業の父」と称される**元敬善(ウォン・ギョンソン)**氏(1914年生まれ)は、1953年に京畿道富川市で「プルム農園生活共同体」を設立し、飢えた人や孤児と共に自給自足の生活を始めました。 1975年に小谷純一氏を韓国に招き、「肥料と農薬で育てた農産物は生命を殺す」という警告に共鳴。翌1976年に農場を移転し、「命を大切に」を精神的基盤に、韓国で初めて化学肥料と除草剤を使わない有機農業を開始しました。同時に、韓国初の有機農業従事者団体**「正農会」**を発足させました。 彼は有機農法を通じて環境保護と海外伝道・平和活動に尽力し、国連グローバル500賞をはじめとする数々の賞を受賞。生涯にわたり共同体運動を続け、その活動は2004年に忠清北道槐山郡へ移転した後も受け継がれています。